ご相談者

女性(20代)
決定した年金種類と等級:障害基礎年金2級
職業:就労継続支援B型事業所 通所中

申請までの状況

小学校に入学し、新しい環境への適応に苦労し始めました。体操や給食当番の役割を覚えることができず、毎週教わっても理解が難しい状況でした。クラス内でグループが形成されると仲間外れにされ、いじめられるようになりました。担任の先生に相談しましたが親身に対応してもらえず、常にイライラし「学校に行きたくない」「先生嫌い」と訴えるようになりました。医療機関を受診しました。

受診後、心理検査を受けるも明確な診断はされませんでした。当初は同級生から話しかけられましたが、会話が広がらず次第に孤立しました。勉強や発表が苦手で、特に数学の文章問題は全く解けませんでした。日常の雑談も苦手で、勉強や生活において何から手をつければ良いのか分からない状態でした。また、小学5年生の6月まで夜尿や尿漏れがありました。その後も中学高校と苦労しながらも大学に進学。履修登録やオンライン授業のシステムが理解できず、必死に勉強しても1単位しか取得できませんでした。その結果、劣等感や焦り、落胆を感じました。今後は就労継続支援B型事業所に通所する予定です。

自閉スペクトラム障害(ASD、Autism Spectrum Disorder)とは、社会的コミュニケーションや対人関係の困難さ、限定的で反復的な行動や興味を特徴とする神経発達障害の一種です。ASDは、その症状の重さや現れ方が個人によって異なるため、「スペクトラム」として理解されます。以下に、ASDの主な特徴を簡潔に説明します。

主な特徴

  1. 社会的コミュニケーションと対人関係の困難
    • 非言語コミュニケーションの難しさ(目を見て話す、表情やジェスチャーを理解するなど)
    • 友人関係を築くことの難しさ
    • 他者の感情や意図を理解することの難しさ
  2. 限定的で反復的な行動、興味、活動
    • 特定の物やテーマに対する強い関心
    • 同じ行動を繰り返す
    • ルーチンや規則を変えることに対する強い抵抗
  3. 感覚の過敏または鈍感
    • 音、光、触覚、味、匂いに対する過敏性または鈍感性

申請のポイント

  1. 必要な書類の確認:
    • 申請に必要な書類は多岐
    • 障害年金の申請は、適切な手続きを踏むことで受給の可能性を高めることができます。以下に、障害年金申請のポイントを簡潔にまとめます。
    • 1. 必要書類の準備
    • 診断書: 専門医からの詳細な診断書が必要です。診断書には、症状の経過、現在の状態、日常生活における支障の程度が明記されていることが重要です。
    • 病歴・就労状況等申立書: 症状が出始めた時期、病歴、就労状況、日常生活の状況について詳細に記載します。
    • 申立書: 申請者自身の言葉で、日常生活の困難さや支援の必要性を具体的に記載します。
    • 2. 診断書の内容確認
    • 具体的な症状の記載: 診断書には具体的な症状や日常生活への影響が詳しく記載されているか確認します。
    • 精神・身体の状態: 精神および身体の状態がどの程度日常生活に影響を与えているかが明確に示されていること。
    • 3. 日常生活の具体例
    • 日常生活の支障: 日常生活における具体的な支障を詳細に記載します。例えば、買い物、料理、掃除、外出の難しさなど。
    • 支援の必要性: 他人の支援がどの程度必要かを具体的に記載します。
    • 4. 申請手続きの確認
    • 提出先の確認: 市区町村の障害年金窓口または年金事務所に提出します。

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