うつ病で障害厚生年金2級を受給

ご相談者

女性（30代）
決定した年金種類と等級：障害厚生年金２級
職業：パート勤務

■ ご相談の背景

幼少期から家庭内での葛藤や厳しい養育環境の中で育ち、共感的な支援を受けにくいまま成長されました。
大学在学中にパートナーと出会い、家庭を築くも、子育てと就労の両立に大きな負担を感じ、たびたび体調や精神状態を崩していきました。

就労先では、対人関係のトラブルや孤立感が続き、うまく人間関係を築けないことへの自己否定感も強まっていきました。子育てに関しても、長女の発達特性への対応に悩み、家庭内での緊張やストレスが増大。家事や育児の継続が困難になり、令和6年には心身の疲弊から日常生活の維持自体が難しい状況となっていました。

■ 障害年金申請のきっかけ

精神科への通院、訪問看護の利用が続く中、「働きたくても働けない」「子どもを育てる余裕もなくなっている」という切実な訴えがありました。
ご本人は、当初「自分が甘えているのではないか」と自責の気持ちが強く、障害年金の申請にも戸惑いがありましたが、支援者との面談を重ねるうちに、「今はまず生活を立て直すことが大切」という視点を受け入れ、申請を決意しました。

■ 申請時のポイントと工夫

• 長期にわたる精神的ストレスと体調不良の記録
  　複雑な家庭環境・育児・夫の自殺未遂などのストレス要因が重なり、精神状態が長期に不安定であることを丁寧に記載。
• 日常生活の支障を具体的に示す
  　家事がほとんど行えず、入浴や移動にも極端に時間がかかるなど、生活機能の低下を客観的に書類に反映。
• 訪問看護や通院実績の活用
  　週3回の訪問看護など、継続的な支援が必要であることを裏付けとして活用。
• 育児・家族との関係性の記録
  　家庭内の支援が十分に得られていない状況、実母へのサポート依存が難しいことなども重要な生活背景として提示。

■ 結果

慎重な書類作成と医師の協力のもと、障害厚生年金2級が認定されました。年金の支給により、経済的な不安が軽減され、訪問看護や精神的な支援に安定してアクセスできるようになりました。

ご本人からは、「もっと早く相談していればよかった」「今は安心できる時間が少しずつ増えている」とのお声がありました。

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■ 担当者より

心が疲れきってしまうと、「助けを求めることすら苦しい」状態になります。だからこそ、支援者側が寄り添い、小さなサインを見逃さずに一緒に制度を活用していくことが大切です。
障害年金は「休むための制度」でもあり、そこから立ち直る力を蓄えるための土台になります。

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